人生を変えたファイナンシャルプランナーとの出会い

My Career Story 3


「職人気質」のデザイナーとして、利益が上がらないながらも楽しく仕事をしていた私。そんな私に転機が訪れたのは、34歳のときでした。


それは、二人目の子どもを妊娠したタイミングでした。デザイナーとして、一人目の子育てをしながら仕事をしていましたが、なかなか子どもの相手ができないことに、罪悪感を感じていた時期でもありました。「ママはいつもいない…」と言われたときは、心臓をぎゅっとつかまれる思いでした。


そんな中、二人目を妊娠したのです。私は思いました。「さすがにこれ以上、仕事は続けられない。このままデザイナーを続ければ、二人目の子どもにまで寂しい思いをさせてしまう」。


おしまいにしよう!私はすっぱりとデザイナーの仕事から身を引くことにしました。後ろ髪引かれることはありませんでした。おそらく、やりたいことは全部やってきた、という達成感があったからだと思います。

あんなに好きだった仕事を躊躇なくあっさりやめ、私は主婦として、二人の子どもと向き合う生活をスタートさせました。


ところが…。


私は自分が主婦生活にまったく向かない人間であることに気づいてしまったのです。ママ友の話にぜんぜんついていけない。毎日が楽しくない…。見かねた夫が「大丈夫か?」と声をかけてきたくらいです。

「何かしたい…」。そんな渇きにも似た気持ちが沸き上がってきました。そのときやってきたのが、家の買い替えです。



私は、結婚してから二度ほど、住まいを買い替えています。一度目は、新婚時代に住んでいたマンションからの住み替え。子どもが生まれたのを機に、家族で住めるマンションを購入しました。二度目は、マンションから一戸建てへの住み替え。購入して間もないマンションでしたが、子どもたちが学校に通うことを考えて、思い切って学校に近い場所に家を買う決断をしました。


私は住み替えるたびに、ファイナンシャルプランナーにお金の相談をしてきました。正確に言えば、ファイナンシャルプランナーという肩書きのついた人。マンションや一戸建てを販売する会社やハウスメーカーにお金の相談をしようとすると、なぜか、この肩書きのついた保険のセールスマンを紹介されるのです。

最初は、そのことにあまり疑問を抱いていませんでした。しかし、一戸建てを買うときになって、私は「これでいいのかな…」と不安を感じ始めたのです。



「職人気質」の私には、良いもののためならお金に糸目は付けない、という観念がありました。そのため、一戸建てのプランを練るとき、無垢の天然フローリング材などの高級素材をどんどん取り入れたのです。その結果、家のグレードが上がり、予算を大幅に上回ってしまいました


「かなり高額だな…」。そう思っていた私に、ファイナンシャルプランナーが提案してきたローンの返済計画は、びっくりするくらい楽観的な案でした。「大丈夫です。ご主人の収入は年々上がっていくでしょうから、楽勝で返済できますよ」と言うのです。さすがの私も「いやいや、大丈夫じゃないでしょ」と突っ込みたくなりました。



このときから、私は自分でお金のことを調べ始めました。家を買うと、ローンの返済がどのくらい家計に影響を与えるのか。自分にとって適正なローン金額はいくらなのか。そういったことを知りたかったのです。


そんなとき、ふと目に止まった子育て雑誌の中に、小さな記事を見つけました。それは、ファイナンシャルプランナーの事務所を紹介する記事。肩書きではなく、ファイナンシャルプランナーを専属でやっているプロの事務所でした。



「ここに相談してみよう」。そう思った私は、事務所を訪れ、家の購入費とローンの返済計画について、プロのファイナンシャルプランナーに疑問をぶつけました。

「いままでのプランナーさんは、この返済計画で大丈夫だと言うんですが、本当に大丈夫でしょうか?」


それを聞いたファイナンシャルプランナーは、静かにこう言いました。


「お子さんが大きくなり、教育費にたくさんお金がかかるようになると、いまの貯蓄が底をついて赤字になります。ただし、ご主人だけでなくあなたも働けば、赤字は避けられます。そういう暮らしが、あなたの望む暮らしですか?あなたが本当に送りたい人生は、どんな人生ですか?



はっとしました。そんなこと、いままでのプランナーには聞かれたこともありませんでした。ローンを月々いくら返すのか、そんなことばかり話題にのぼっていたからです。

この質問をされて、私は改めて考えました。私はどんな家庭を築きたいのだろう。毎日どんな生活をしたいのだろう。

いったい私は、どんな人生を生きたいのだろう…。



「私は、家族が心地良くいられる暮らしがしたい」


ローンのためにあくせく働き、子どもたちに寂しい思いをさせる暮らしが、私にとって心地良い暮らしではない。もっとゆとりがあって、余裕のある暮らしがしたい!

それが、私の出した答えでした。


「家のグレードを落とそう」

無理をして高価な家を買ってしまうと、私が働かざるを得なくなり、人生の選択肢がせばまってしまう。


働く働かないを選べる人生。子どもたちと過ごすことを優先できる人生。

そんな人生こそが、自分の生きたい人生だと思いました。



家よりも、もっと大切なことがある。


ファイナンシャルプランナーは、私にそのことを気づかせてくれたのです。

妥協するのではなく、求める人生を選び取る。そのための情報提供をしてくれるのが、真のファイナンシャルプランナーなのだと思いました。


「ファイナンシャルプランナーの仕事って、すごい!」

初めてそう思いました。そして相談が終わったとき、私はそのプランナーさんに、こう聞いたのです。


「私もファイナンシャルプランナーになりたいです!どうやったらなれますか?」

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