子どものお金の教育の進め方についてご質問をいただきました

最近では【子どものお金の教育】に関して

「講座を開いてほしい」
「どのように教育するのがよいか教えて欲しい」

などといったお声が増えてきました。
 

一方で「お金の教育なんて、うちの子にはまだ早いわ……」と思う方もいらっしゃるかもしれません。ですが、お金の仕組みや大切さ、使い方などを知ることは、お金のトラブルを未然に防ぐだけでなく、お子さんの将来にも大きく関わることなのです。

早速ご質問いただいたものにお答えしていきますね。

子どもが何歳の時からお金の教育をすべきでしょうか?

なるべく小さい頃からお金に触れさせるのが良いと思います。そのため、幼児〜小学校低学年くらいからお金の教育をはじめると良いでしょう。とは言っても、興味・関心や理解度には個人差がある時期ですから、お子さんに合わせて進めてみてください。

世の中の仕組みが親世代の頃とは全く違うので、子どもの物欲スピードは早くなっています。またキャッシュレス化が進み、ネットでも簡単に物が買えるので、早いうちから金銭感覚を覚えさせる必要があります。
お金には限りがあることを踏まえ、一緒に計算しながらお買い物をするのもいいでしょう。お子さんが小さなうちから、親が現金を使って買い物をしているところを見せることも大切ですよ。

金銭感覚って、実際どのように子どもに教えたらよいですか?

先ほどのご質問でもお話した通り、キャッシュレス化が進み、現金を目で見て使う機会が減ってしまいました。ですが、お金を手に取って使うことは大事なことです。
お子さんが実際に「店員さんにお金を渡してみたい」「買い物に行きたい」などと興味を持ったときには、ぜひ体験させてください。買い物がもっとも身近でお金を感じられる機会だと思います。

また、お子さんが成長して自身で買い物ができるようになる頃には、キチンとご家族内でルールを決めて自由に使わせてあげてください
もちろんある程度欲しいモノを我慢をしてお金を貯めることも必要ですが、お金の使い方を身につけるほうが大事なことになります。

親からしたらお金を自由に使わせることは心配になるでしょう。しかし、お子さんが自分で管理することで「もうお小遣いがなくなってしまった!」という経験も、今ある限られたお金をどのように使えばいいのか?を計画的に考えることも、金銭感覚を養うのには必要なこと。

そのため、お小遣いは自分で自由に使えるお金として託してあげて欲しいです。親がすべて管理したり干渉していると窮屈に感じてしまうので、自由に使う金額を決めたらあたたかく見守ってあげてください。



お正月になると親や親戚からお年玉を貰って、ある程度まとまった金額を手にしますが、お年玉の管理はどうすればよいでしょうか?

お年玉を貰ったら、ぜひご一緒に中身を確認してください。いつもより大きい金額が貰えると分かると、普段のお小遣いでは手が出ないようなものでも欲しいものが想像できるようになります。

その時点で欲しいものがなければ一旦貯金をしても良いですし、欲しいものができたときにお年玉があると分かっていれば「それを追加して買おう!」など想像することもできますよね?


また、お年玉を早々に使い切ってしまって、後から本当に欲しいものができたけれど「買えなかった」という悔しい思いをするのも、金銭感覚の勉強のひとつです。そういったお金との付き合い方をともに育てるのも大事なことなのです。

そのような経験を繰り返すことで、すぐに欲しいものがあっても「本当に買うべきかどうか」を慎重に考えるようになり、お金の使い方についてお子さんなりに考えるようになりますよ。

お金に執着してほしくないので、あえてお小遣いを与えていません。子供も中学生になり大きくなってきたので、今後どのようにお金教育をすればいいでしょうか?

今からでもお小遣いの形を作られた方が良いと思います。
お小遣いを渡していないということは、お子さんが「欲しいものがあるんだけだ」と言ってきたら(何でもかんでもではないにしても)必要に応じて親が買ってあげているということだと思います。

お金の振り分けややりくりができない状態で大人になると「欲しい!」と思ったらすぐに買う、お金があれば何でも買ってよいという思考になってしまう可能性もあります。


『お金に執着する』ことと『お金と向き合う』ことは違います。お金と向き合っていない状態では金銭感覚は育たないと私は考えます。
今でもお金の大切さをお子さんに伝えられているとは思いますが、自分で体験することが何よりも本質的な金銭教育となります。

やりくりや計画的に使うことを覚えるためにも、まずはお小遣いはどういう形にするか、お子さんと話してみてはいかがでしょうか?

先日子供が時給1,300円のチラシをみて「お金を稼ぐのって簡単だね!」という発言がありました。まだバイト経験もない子供にお金の価値を分かってもらうためにはどうすれば良いでしょうか?

実際にはアルバイトを始められた時にお金の価値やお金を稼ぐ大変さを実感するのでしょうね。「ゲームをしているとあっという間なのに、仕事をすると1時間ってこんなに長いの?」などと感じるかもしれません。

おそらく今のお子さんが考える1,300円と、大きなってからの1,300円は全然違うはずです。親元を離れたときに1,300円で毎日毎日働いても「あの時(親と同居の時)と同じような暮らしはできないんだ……」という気付きもあるでしょう。

成長に伴って育っていく価値観もありますので、今すぐには身につかないものもあります。ですが、やはりお小遣いの金額の設定の仕方が大切です。お子さんの中での小さな家計の箱を親が作ってあげることで、身に付けていくこともありますね。積極的にお金の話をする機会を設けるようにしましょう。



今日は【子どものお金の教育】について、いただいたご質問にお答えしました。
いかがでしたか?

子育てと同じで「これが正解!」というものはありません。お子さんの性格で対応が変わることもあれば、合う・合わないもあるでしょう。日ごろから親子で話し合えたり、ともに考えたりできる環境をつくってあげることが大切です。


金銭感覚は自然と身につくものではありませんし、1回教えれば身につくものでもありません。お子さんが将来お金に困らず安定した生活を送れるように、これを機にお金の教育についてじっくり考えてみましょう!

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